トリニティ・ヒルは、元モートン・エステートの醸造家ジョン・ハンコックが1987年ロンドンでレストランを営むロバート&ロビン・ ウィルソン夫妻と出会ったのを機に、オークランドの株式仲買人であったモートンエステート初期の株主ジェインズ夫妻らと1993年 に設立されました。「トリニティヒル」の名は、この3組のパートナーがロイズヒルの麓にワイナリーを興したことに由来。また、ワイナリーを囲む3つの丘という意味もあります。
ギムレット・グラヴェルズ地区の先駆者
ギムレット・グラヴェルズは、 ホークスベイ中北部を東西に流れるナルロロ川右岸に位置し、かつてナルロロ川底であった800haの地に深さ100mにも及ぶ砂利を含む分厚い沖積土が広がります。政府認定呼称産地としては認定されていませんが、砂利質土壌による特有の凝縮した風味をもつブドウが実ることからワインラベルには「ギムレット・グラヴェルズ」と表記されています(使用ブドウ95%以上が条件)。 ギムレット・グラヴェルズ地区のポテンシャルの高さを早くに見出したのがトリニティヒルのジョン・ハンコックで、1993年、最初にブドウを植え始めました。その後、トリニティヒルに続いて多くの生産者が同地区に畑を持ち、現在22社のワイナリーがギムレット・グラヴェルズからワインをリリースしています。ギムレット・グラヴェルズは、骨格のしっかりとしたボルドー赤品種とシラーの生産で定評があり、ニュージーランドにおける重要な産地と位置づけられています。
醸造家ウォーレン・ギブソン
醸造家ウォーレン・ギブソンは、オークランドのマジー大学と南オーストラリア、ローズウォーシー大学で栽培・醸造を学び、西オーストラリア州マーガレットリヴァー、イタリア、ハンガリー、フランス、カリフォルニアで研鑽した後、1997年にトリニティ・ヒルに参画。当初、ジョン・ハンコックのアシスタントとして従事していましたが、数年のヴィンテージを手がけ現在は醸造責任者としてトリニティ・ヒルのワイン造りを担っています。ギブソンは現在ニュージーランドを代表する醸造家の一人として知られ、 2005年ワインステイト・マガジンで「ニュージーランド Winemaker of the Year」に輝きました。