ラブブロックは、EricaとKim夫妻によって設立されました。舗装もされていない道をひた走る、マールボロエリアの最奥地。アワテレヴァレーを見下ろす高い丘の上に位置する喧噪から遠く離れたこの場所の「眺望」と「大いなる可能性」に惚れ込み、長年の準備期間を経てワイン造りをスタートさせました。ラブブロックではその素晴らしいテロワールとユニークさを表現したワイン造りに挑戦していて、丘の上の羊の放牧場をヴィンヤードに切り替える際に、オーガニックに取り組む決断を。「このプロセスで多くの事を学びました。最も大切なのは四季のリズムとその土地の個性を最大限尊重する事。オーガニックヴィンヤードではなく、鶏、羊、牛などの動物や多種多様な植物と共生するオーガニックファームを作る事に取り組んでいます。このスタイルこそが私たちが追い求めていたものだと確信しています」。
「嵐の丘」で育つ葡萄の生命力が旨いワインを造る
ラブブロックは2つのヴィンヤードから成り立ちます。1つはアワテレヴァレーの高い丘の上。もう1つはセントラルオタゴの奥地。これらの土地のポテンシャルをありのままに表現出来るよう有機栽培にこだわってワイン造りをしていくべく長期ビジョンを練りました。Ericaが2003年にアワテレヴァレーの丘の上に85haのこの土地を見つけました。当時はまだ誰の目にも触れていない可能性を大きく秘めた隠れた場所だったのです。この独特のテロワールをいかに香りに表現していくかがワインメーカーの最大の課題となりました。ヴィンヤードはニュージーランド政府規定のサスティナブルに加え、ビオディナミの手法を調和させていきました。アワテレヴァレーのヴィンヤードは現在ビオグロ認証を受けています。
1.アワテレヴァレー
アワテレヴァレーのヴィンヤードは2つの区分に別れます。1つは丘の上の北向き斜面「ヒルサイド」のレッドウッドパス土壌。もう1つは丘を下った「ウールシェッド」で石の上にシルト土壌。これらの異なる土壌はワインに複雑味を与えます。ヒルサイドは時に風速30mを越える強い台風並の風が吹き荒れる「嵐の台地」で、厳しい環境を生き抜いてきたタフなブドウ樹から生命力溢れるブドウを栽培。収量は自然と抑えられ、やや小さめの果実となります。この果実は偉大なるミネラル感と風味を備えたものとなります。このヴィンヤードは2003年に植樹され、2012年にニュージーランドのビオグロ認証を取得。
2.セントラルオタゴ
2008年にベンディゴの8haの土地を購入しました。セントラルオタゴの中では最も暖かいエリアでピノノワールを栽培しています。「サムワンズ ダーリン」と名付けたこのヴィンヤードは、シスト土壌の上に水はけの良い砂質の土壌が重なります。ラブブロックの理念に基づいたオーガニック栽培は2014年に到達する見込み。現在はサスティナブル認証を受けている状態です。